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透析患者が起こしやすい合併症の症状や原因、予防法を解説

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透析を受けている方は、合併症にかかりやすいと聞いたことがある方も多いでしょう。透析患者様ご本人はもちろんご家族も、どのような合併症があるのか、どのようにすれば合併症を発症しにくくなるのかなどを知り、日頃から対策を講じることが重要です。

この記事では、透析患者様に多い合併症の症状や原因、予防法を解説します。

東京・北千住で人工透析治療を行っている井口病院は、内科や消化器内科、整形外科も併設しており、透析患者様に多い循環器疾患や整形外科疾患の診療にも対応できる点が特徴です。東京、とくに北千住周辺をご利用の透析患者様は、透析だけでなく合併症のリスクにも対応できる井口病院へぜひご相談ください。

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透析患者に多い合併症

透析を受けている方は、腎臓機能や免疫力が低下していることから、さまざまな合併症を引き起こしやすいといえます。

ここでは、透析患者様に多い合併症とその症状や原因、予防法などを解説します。

不均衡症候群

不均衡症候群とは、透析により体内の血液中の老廃物が排出されても、脳の中の老廃物は排出されにくいため、体と脳の間で差が生じ、脳が水を吸収しむくむことで起こる症状です。透析を始めたてで、体がまだ慣れていない方によくみられます。

不均衡症候群の主な症状は、透析中から透析終了後12時間以内に起こる吐き気や嘔吐、腹痛などです。体が透析に慣れていくことで、徐々に起こりにくくなります。

予防法は、水分や塩分の制限を守ることで緩やかな透析を行うことや、透析時間を長くすることです。

心不全

透析患者様は尿が出にくく、水分や塩分が体に溜まるため、心臓は体液を循環させるために大きな負担を強いられています。働きすぎた心臓は心臓疾患になりやすく、ひどい場合は心臓のポンプ機能がうまく働かなくなる心不全に陥ります。

心不全の症状は、呼吸困難や息切れ、むくみ、せき、たんなどさまざまです。

心不全を防ぐには、塩分や水分の過剰摂取を控え、体内に溜まった塩分や水分を透析で適切に取り除くことが重要です。

感染症

一般的に、透析患者様は免疫力が落ちているため感染症にかかりやすく、また重症化しやすい傾向にあります。

透析患者様がかかりやすい感染症の主なものは、以下のとおりです。

  • シャント感染
  • 尿路感染
  • 肺炎や結核
  • ウイルス性肝炎

感染症を予防するには、透析の際に針を刺す穿刺部(シャント部)を清潔に保つ、十分に栄養を摂る、手洗い・うがいを行うなどの対策が有効です。

高血圧

透析を始めたての頃は、高血圧になる方が多くいます。高血圧は、水分や塩分の摂りすぎにより、十分に排出されず体液量が増加することで引き起こされます。

高血圧の主な症状は、頭痛や吐き気、イライラなどです。高血圧は動脈硬化や心臓病、脳卒中などの原因にもなります。しっかりした水分・塩分管理や十分な透析が、高血圧防止につながるでしょう。

貧血

腎臓は赤血球を作るホルモンである「エリスロポエチン」を分泌しているため、腎不全になると赤血球の生産が減り、貧血になります。また、尿毒素が十分に除去されないことで、出血しやすくなったり、赤血球の寿命が短くなったりすることも原因と考えられます。

貧血の主な症状は、疲労感や動悸、息切れ、食欲不振などです。腎性貧血は薬で治療できますが、原因であるホルモン不足を完全に解消するものではありません。貧血を予防するためには、十分な透析を行う、栄養を十分に摂るなどの対策を取りましょう。

高リン血症

リンは食べ物に含まれていますが、腎不全になるとリンを適切に排出できなくなり、血液中にリンが多く溜まる「高リン血症」になります。高リン血症患者の多くは無症状ですが、高リン血症は二次性副甲状腺機能亢進症を引き起こすことがあります。

二次性副甲状腺機能亢進症は、血液中のリンが増えたために腸でのカルシウム吸収が悪くなり、カルシウム濃度を上げる働きを持つ「副甲状腺ホルモン」が分泌されて起こる疾患です。副甲状腺ホルモンは骨を溶かして血液中のカルシウム濃度を上げようとするため、骨がもろくなり骨折しやすくなります。

高リン血症・二次性副甲状腺機能亢進症を防ぐためには、リンが多く含まれるタンパク質を制限する食事制限が有効です。

高カリウム血症

カリウムは果物や野菜、肉・魚などの生ものに多く含まれるため、透析患者様がこれらの食品を摂りすぎると高カリウム血症を発症する可能性があります。また、便秘や下痢、食欲不振によるカロリー不足や透析不足でもカリウム値は上昇します。

血液中のカリウム値が高くなると脈が乱れ、心臓が止まることもあるため、注意が必要です。

高カリウム血症の症状は手足や口のしびれ、脱力感、知覚異常、味覚異常などです。予防するためには、食事制限によりカリウムの摂取量に注意しましょう。また、カリウムは水に溶けやすいため、食品を調理前に水にさらしたり、ゆでたりするのがおすすめです。

アミロイド骨関節症

透析を長く続けていると、透析では十分に除去しきれない「β2-ミクログロブリン」というタンパク質が体内に蓄積されます。β2-ミクログロブリンは「アミロイド」という物質になり骨や腱、関節などに蓄積されアミロイド骨関節症を引き起こします。

主な症状は、手の付け根のしびれや痛み、肩や膝の関節痛、指の曲げ伸ばしがしにくくなるバネ指などです。アミロイド骨関節症を予防するためには、手首や指の屈伸運動や十分な透析を行うことが必要です。

 

透析の術後に起こる合併症

透析を受けるようになると起こりやすくなる合併症には、以下のものが挙げられます。

  • シャント感染
  • 尿路感染
  • 肺炎・結核
  • ウイルス性肝炎

それぞれ詳しく紹介します。

シャント感染

シャントとは、透析に十分な血液量を確保するために動脈と静脈をつなぎ合わせた部分のことです。シャントの穿刺部(針を刺す部分)から細菌が入ることで起こるのが、シャント感染です。

シャント感染を起こすと、穿刺部が赤く腫れ、痛みや熱を伴います。進行すると細菌が全身に回る可能性があるため、血管に痛みや赤みがあるときは、早めに医師や看護師に相談しましょう。

シャント感染は同じ部位に何度も針を刺したり、シャントを不潔にしたりすることで起こります。シャント感染を防ぐために自分でできることは、シャント部分を清潔に保ち、穿刺前に穿刺する側の腕を洗うこと、透析日の入浴を避けることなどが挙げられます。

尿路感染

腎臓から尿道までの尿路は、尿道が体外に通じており、大腸菌などの細菌が侵入しやすい部位です。通常は毎日の排尿で細菌が流されますが、透析患者様は尿量が減る上、免疫力が下がるため尿路感染にかかりやすいです。

尿路感染は炎症の部位により膀胱炎や尿道炎、腎炎などに分かれ、排尿障害や発熱、痛みなどの症状が出ます。

肺炎・結核

透析患者様は免疫力が下がっているため、風邪が悪化して肺炎や結核を起こすことがあります。

外出後の手洗い・うがいの励行、マスクの着用などの対策を行い、気道からの細菌混入に注意しましょう。

ウイルス性肝炎

透析患者様は、輸血によるウイルス性肝炎(B型・C型)を発症することがあります。

肝炎を発症すると、細胞が壊れることにより肝臓の働きが悪くなり、倦怠感や食欲不振、吐き気などの症状が出ることがあります。一方、肝炎にかかっていても全く症状が出ない場合も少なくありません。

これらの合併症に対しては、シャント部を常に清潔にする、栄養を十分に摂るなどの対策が有効です。

 

透析によって引き起こされるその他の症状

透析は、これまで紹介してきた合併症のほかにも、以下のような症状を引き起こします。

  • かゆみ
  • 便秘
  • 低血圧
  • 筋肉の痙攣

ひとつずつ原因や予防法をみていきましょう。

かゆみ

透析患者様は、皮膚のかゆみを訴える方も少なくありません。透析を始めると汗腺が萎縮して汗が出にくくなり、皮膚が乾燥しやすくなることで、かゆみが起きると考えられています。また、リンやカルシウム、副甲状腺ホルモン、尿毒素など、透析患者様の体内で増えやすい物質もかゆみの発症に関係するとみられています。

治療方法は、抗ヒスタミン薬の塗布や服用、ステロイド薬や保湿剤の塗布などです。血中のリンやカルシウム、副甲状腺ホルモンが増えないよう注意したり、日々のスキンケアを丁寧に行ったりして予防しましょう。

便秘

透析患者様は、食事や水分を制限されているため、便秘になりやすい傾向にあります。また、服用している薬の影響で便秘になる場合もあります。

便通をうながす食物繊維を多く含む食品にはカリウムも多く含まれますが、透析患者様はカリウム制限があるため、食物繊維を十分に摂ることができません。さらに水分摂取の制限もあり、便が硬くなり出にくくなってしまいます。

起きてすぐ少量の冷たい水を飲む、カリウムが少なく食物繊維が多い食品を摂る、適度な運動を行うなどの工夫が必要です。

低血圧

低血圧は、透析患者様にもっとも多くみられる合併症です。透析による低血圧は、透析の除水による循環血液量の減少に加え、血管収縮機能の低下が原因で起こります。

低血圧の症状は、吐き気や嘔吐、頭痛、動悸、冷や汗などです。低血圧を予防するためには、ドライウェイト(透析終了時の体重)を上げたり、除水量を少なくしたりする方法が挙げられます。バランスのよい食事も有効な予防法のひとつです。

筋肉の痙攣

透析を始めたての頃や除水量が多いときなど、血液中の電解質のバランスが崩れたときに筋肉の痙攣が起こりやすくなります。とくに足の筋肉に起こることが多く、透析中に足がつる、筋肉がこわばるなどの症状が出ます。

対策としては、除水量をできるだけ少なくするよう体重コントロールを行ったり、適度な運動・ストレッチで筋力を保っておいたりすることが重要です。

 

合併症のリスクを抑えつつ透析を受けるなら

透析患者様は、腎臓機能や免疫力が低下していることから、さまざまな合併症にかかりやすいといえます。

塩分や水分の制限を守ったり、リンやカリウムを含む食品を避けたりすることで防げる合併症もあるため、合併症のリスクを抑えるためには日頃の生活が重要です。中でも、心不全や高血圧、貧血、アミロイド骨関節症は、透析を十分に行うことでリスクを抑えられる合併症です。

井口病院の人工透析装置は、関節痛や低血圧、かゆみなどの合併症の予防に効果的な血液透析濾過法(Online-HDF)に対応したモデルを導入しています。北千住駅から徒歩3分に位置する立地のよさや、近隣の方向けの送迎サービスなど、透析に重要な通いやすさの点でもメリットがあります。

合併症のリスクを抑えるには、十分な透析が不可欠ですので、通いやすく、充実した環境で透析を受けられる井口病院へお気軽にご相談ください。

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